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最高裁判所第一小法廷 昭和26年(あ)2089号 決定 1952年3月20日

本籍

福岡県安達郡上川崎村大字小沢字中森山一二ノ四番地

住居

福島市仲間町 森ハナ方

無職

宮崎スエ子

大正一四年二月一一日生

右の者に対する殺人、死体遺棄被告事件について昭和二六年四月七日仙台高等裁判所の言渡した判決に対し被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり決定する。

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人登石登の上告趣意(後記)は、結局事実誤認の主張に帰し刑訴四〇五条の上告理由に当らない。(所論庄司一雄の手紙は論旨主張のとおりであるとしても、第一審相被告人佐藤忠志の本件事実関係に関する告白についての伝聞を内容とするに過ぎないものであるから、刑訴四三五条六項にいわゆる、新たに発見された「無罪を言渡し、又は原判決で認めた罪より軽い罪を認めるべき明らかな証拠」とに該当するものではない)。また記録を精査しても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は、裁判官全員一致の意見である。

(裁判長裁判官 岩松三郎 裁判官 沢田竹治郎 裁判官 真野毅 裁判官 斎藤悠輔

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